2021年9月30日木曜日

暴風

風で看板が甲板に

あわてて乾パン、かばんにパンパン

カバさん、すかさずカムバック

寒波が来る前に乾杯しよう

缶かんをその場に放置で頭かんかん

その心意気に完敗さ

安パイに振り込んだらドンマイだ

ストーリー

ストーリーを現実に懇求すると興が冷める

車窓

車窓越しならば見つめていられる

雨粒

窓についた雨粒が助けを求めている

なかにいれてほしい

あなたのようふくのなかにはいりたい

ここはさむい

まどはつめたいよ

はやくなかにいれて

何か言いたげに震えている

私は震える彼らを見てじっとしているばかり

どうしようもない

その行方を眺めるばかりだ

台風一家

雨が泣いている

それ見て風ちゃんおろおろ

太陽さん早々とお手上げ

雲さんとりあえず、もっくもく

お月様、雲の後ろで大奮闘

うっすら聞こえる星君たちの声援

雨が泣いている

こりゃしばらく泣き止まなそう


2021年9月29日水曜日

終点

次は終点です。だなんて

勝手なこと言ってくれるじゃないか

まだこんな所で終われるわけないだろ 

この先のもっと先が知りたいんだ

勝手に終わらせないでくれ

もっと長く夢を見させてくれ

折り返してゆく電車

私はもう引き返せない

瓶の底が割れている

横側が割れてもいいのに

底だけ綺麗に割れてる

器用なもんだね

漏れだした牛乳も笑ってる

まったく底が知れないなぁ

かいじゅう

うまれかわってかいじゅうになりたい

びるよりもおおきなからだでばたふらいしたい

でんしゃにすぎのきをさしてくしかつにしたい

うちゅうよりもたかくてをあげてたくしーをとめたい

いまよりもやりたいこといっぱい

かいじゅうていそがしいんだなぁ

母の運動会

お母さん、明日運動会してくるね

お母さん、かけっこに自信があるんだ

お母さん、一生懸命やるからね

お母さん、絶対応援しにきてね

お母さん、お弁当楽しみだなぁ

お母さん、お婆ちゃんも見に来るの?!

お母さん、がんばるね

僕と君

 僕と君

二人は良く出てくるよね

僕は当然さ

だって僕なんだもん

君は?

君も良く出てくるよね

色んな君がいるね

君は凄いなあ

僕が知らないことをいっぱい知ってる

僕なんか到底かないっこないや

君…

君はどこにいるの

君は今何しているの

君って…

僕、本当は知ってるよ

君は僕の中にいるんだよね


ぐるぐる

喉の奥の詰まりがとれた

今から出すから受け取って

コーンを片手に構えてて

ぐるぐる回して綺麗にね

形が綺麗なほど、甘くなるよ


いいねん

 いいね

それでいいねはどこに いいね ここに置いていいね いいね そりゃいいね いいね ここにもいいねだね いいね いいねが沢山でいいね 嬉しいいね 楽しいいね もっと欲しいいね いいね もういいかい まあだだよ いいね もういいね

くらげくらげくらげ

くらげくらげくらげ

ここは海の中で 私はくらげくらげくらげ ただ漂うだけ 目的もない 意思もない くらげくらげくらげ このままどこまでも くらげくらげくらげ 向こう岸へたどり着いたら 引き返して反対側の岸へ くらげくらげくらげ

2021年9月28日火曜日

積み木

積み上げては崩して

崩しては積み上げる


一つ積み上げて

それをひたすら磨く


誰よりも高く

高く積み上げる


積みあがったのを見て

焦って積み始める


何も積まない

積む気もない


好きにすればいい

理由はいらない

全てが正しい

だから積み木は面白い


ねがい

眠くなったら寝る

目覚めたら起きる

それだけが生きがい

詩して詩かばね

死してしかばね

骨は拾わなくてもいい

だけど受け取ってほしい

私が生きた世界を

私が見た景色を

私が感じた感情を

どうか詩にしてほしい

あなたの思うままに

それだけでいい

死角

荒れ果てた大地に降り立つ

そこには何もない

何もないがそこにはある

何もないと思ったのはあなたで

よく見るとなんかある

草も石も空も風も

ちゃんとそこにある

大波が流れてくる

道路にも

電車にも

学校にも

我が家にも

流れていくみんな

僕はただそれを見てる

抵抗もせずただ見てる

アリになんかならなきゃよかった

まいにち、せっせとはたらいて

ひっしにはこんだものはジョウオウにたべられる

わたしがたべられるのはほんのわずかだ

それでもやすむことはできない

アリになんかならなきゃよかった

ときにはおおきなたたかいをする

じぶんよりもおおきなテキとたたかう

たまにナカマがちからつきることもある

なんでこんなことしなきゃいけないんだろ

わたしもジョウオウになれたらな


穴をあけよう

穴があれば直ぐに隠れられる

どうせ恥をかくならば

先にあけておいた方がいいだろう

穴に入って閉じこもっていれば

いつの間にか雨は止んでるし

お母さんはお婆ちゃんになってるし

駅前が街になってたりする

穴に入るってとっても便利だね

名付けるとしたらタイムマシン

どこかにいい穴場はないかな

猫の首を掴めば大人しくなる

人の首も掴めば大人しくなるかな

 怒鳴り散らす大人も駄々をこねる子供も同じ生き物

それだけ

君があまりにも悲しそうな顔をしているから

目にも止まらぬ速さで僕の手を突き刺したんだ

そしたら君の心臓がまだやれるって言うから

僕はそっと君を手放したんだよ

フロリダ

風呂を沸かせばほい

フロリダから帰ってくるほい

ピカピカにしたフローリングでお出迎え

つるつる滑ってアイススケート

トリプルアクセル決めたなら

コーラフロートが恋しくなったほい

透明人間

私が見えているのか

見えているなら話を聞いてくれ


私が見えているのか

見えているなら目を見てくれ


私が見えているのか

見えているならこっちに来てくれ


私が見えているのか

見えているならそっと抱きしめてくれ


私が見えているのか

見えているなら溢れ出る感謝を伝えたい

をとこ

どうして男はそうなんだ

男なんだから男らしくしてよ

男ってそういうところあるよね

こういうときのための男

男だろ

いい男なんだからさ

男は駄目なんだ

男がいる

男じゃだめなのか

いいじゃないか男だろ

男には出番てものがあるんだ

男手が欲しかったんだ

男子は教室ね

また男かよ

結局、男が好きなんだなって


ワインレッド

ワインレッドに何を思う

暗闇に灯った一筋の炎

ワインレッドに何を思う

砕け散った思いやり

ワインレッドに何を思う

握ったナイフが離れない

ワインレッドに何を思う

手のひらいっぱいの思い出

ワインレッドに何を思う

今宵はとっておきのワインを開けよう

時には

何も考えずまったりと、窓から吹き込む風に吹かれて前髪が揺れる

ゆりかごに揺られているかのような心地良さ

この何もない時間が人生を有意義にさせてくれる

戦い

赤き血潮を咳払いして

燃え盛る炎を口に含む

身体が火照って汗が噴き出す

さながら焼却炉のよう

明日は地獄の業火に焼かれることだろう

秋晴れ

桃色の空に秋の匂いを感じたならば

焼いた秋刀魚を加えた猫が路地裏へ飛び込む

鱗のような日々に辛うじて縋り付く前足

醤油がきれたら買いに行こう

ついでに大根も買ってこよう


2021年9月27日月曜日

クリオネ

クリームシチューに栗いれますか

クリームシチューに栗いれますか

くり返しくり返す問答に

九十九里の海はおだやかに

クリームシチューに栗入れますか

からくり人形ですかあなたは

クリームシチューに栗入れますか

栗はいれないでくり

クリームシチューに栗入れますか

思い届かずお口があんぐり

意外と美味くてびっくり仰天

クリームシチューに栗入れますか

このゲームはこれでクリアです

めがねっこ

眼鏡屋さんのあの子はメガネザルに目が無い

ちなみに視力は2.0

人を見抜く力はあるようだ

また家に眼鏡が一つ増えた

私の目は節穴だ

音なり

踏切の音

工事の音

カラオケの音

誰かの叫び声

車のエンジン音

全部合わさってお隣さん

今日はなんだか不協和音が心地いい

あゆみ

 耳から伝わる反響音は身体に届いて硬直する

身体には鉛が敷きつまっている

一歩あるけば穴ができる

二歩あるけば防空壕

三歩あるけば先はない

それでも明日を生きるため歩き出す

リボンの行方

これといってリボンを結ぶ場所がない

花弁がこっちを見ている

ここにはもうリボンついてる

太陽がこっちを見ている

そこまで手が届かないよ

これといってリボンを結ぶ場所がない

ないならどうする

リボンを解いて風に流す

それでは捨てたのと変わらない

これといってリボンを結ぶ場所がない

やっと思いついたんだ

ここならきっと皆が幸せになる

そう

君のパンツさ

くらっぱくらんぼんくらっぱ

くらっぱくらんぼんくらっぱ

くわばらくわばら

くらっぱくらんぼんくらっぱ

くわばらくわばら

くらっぱくらんぼんくらっぱ

くわばらくわばら

空虚なこの世界を三枚に下ろして

アスファルトから芽生えたタンポポを添えたなら

酒の肴くらいにはなるだろうて

2021年9月26日日曜日

昼夜

 好きなものと嫌いなものは直視しづらいものだ

それ故に、昼と夜が分かれたのだろうか

再出発

アルコールに消毒され続けていたら

いつか菌と一緒に消えちゃうんじゃないかって

そんな気がするんだよね

もう一度、アンコールが聞きたいな

カラス

カラスなんてよ

カーカー鳴いてよ

いつまでカカアの世話になるつもりだよ

カーカーカーカー

欲しいのは車か

掃除大臣

 掃除機のように正直に生きたい

イケメン

雷鳴のごとき速さで駆け抜ける饅頭

その味まさに雷のごとく刺激的

容易に触れれば感電

慎重に触れようとすると空を切ることになる

ああ、饅頭怖い

止められるかこの想い

射止められるかこの腕で

などと考察しているうちに

饅頭は彼の口の中に飛び込んだ

彼は避雷針のような男だからな

ノート

今朝からノートが騒がしい

ひらひらとぱたぱたとブランコに揺られている

こちらに気付いて睨みつける

ペンを持って空に掲げろ

そうすれば道は切り開ける

開拓するのだこの荒地を

ノーとは言わせない

秘密の秘境

ひとたび本を開けば巡り合える

密林に潜む秘境の腹踊り

私もそこで踊らないといけないのだ

予告

七色のカーテンに朝陽が差し込む

布団は光り輝いて宙へ飛び立っていった

季節は節目を迎えている

ぶ厚いシャツに薄手のズボンを着て旅立てば

疾走する時間に飛び乗り息を切らすのだ

これは明日の朝の出来事

2021年9月25日土曜日

スープ

いい匂いがするな

魔女が作ったスープにコンソメをいれたような匂いだ

どうやら腹の虫たちもモーツァルトに憧れはじめたみたい

おじさん一つそれをくれないか

はいよ

うちのは美味しいよ

じっくりと煮込まれているからね

それは楽しみだな

早いとこいただかないと僕まで髪がくるくるになりそうだ

おじさん、まだできないのかい

スープなんて器によそるだけだろ

はいよ

うちのは美味いよ

じっくりと煮込まれているからね

それはさっき聞いた

そんなに何度も同じことを聞いたら体が小さくなってしまう

そろそろ限界が近いぞ

おじさん一体どうなってるんだこの店は

他の客がいないってのにいつまで待たせるんだ

はいよ

うちのは美味いよ

じっくりと煮込まれているからね

そうか

じゃあそうしていてくれ

自分でよそるから

やはり一人で食うより二人で食った方が美味いな

こんな絵本があったらばな

よみ

詩を詠み

暦を忘れ 黄泉の国

ひゃっこい

 冷たい

氷のように冷たい

でも、なぜか暖かい

そこにいてはいけない

それは分かっているの

どうしても離れがたい

もう少しだけここにいてもいいかな

そうすればもっと元気になると思う

次の時間も頑張れる気がするの

だからお願い

もう少しだけここに居させて

笛の音が響き渡る

時間切れみたい…いかなくちゃ

きっとまた戻ってくるから

この体育館の床に


可哀相

例えばニワトリを飼い始めたとする

一羽では可哀そうなので二羽にした

つまり、裏庭で二羽飼っている

これでニワトリは二羽いるので可哀そうじゃなくなった

おかげで今日も美味しい親子丼を作ってる

ふわふわ

 水道をひねれば水がしたたり落ちる

その水は流れてやがて排水溝に辿り着く

排水溝に落ちた水は下水道へ

そしていつかは海に流れ落ちる

それは雨になってまた私のもとへ降ってくる

そういう詩を書きたいと思った

僕は空の上で傘をさしている

2021年9月24日金曜日

輪っか

いらんもんはいらん

それでも受け取れというならば受け取る

そのエネルギーが地球に伝わって

世界は回転し続けている

いたち

近寄ると離れて行って

離れると近寄ってきて

君の行動はいつも分からない

今も月を見上げて何を思うの


背もたれ

この頭の痛みはどこからくるのだろう

頭だけじゃなく首も痛い

首だけじゃなく背中も痛い気がする

少し世の中に寄りかかりすぎたみたいだ

2021年9月23日木曜日

そば

すぐそばにいるね

あぶないからね

ちかよらないからね

でもちょっとしんぱい

やきそばやくうしろすがた

ひっしでそばからはなれられない

コーヒー

コーヒーが黒いのは日常が溶け込んでいるから

だからほんのり苦くてすっぱい

一気に飲み干してしまえば、未来への活力になり

ゆっくりと味わえば、過去を顧みることができるだろう

バールのようなもの

そうそこだよ

いいねそこそこ

まるで特殊なドライバーだな

これでしか開けることが出来ない

無理にこじ開けようとすると壊れてしまう

だから特別なことなんだ

そしてそれは

僕にしかできないことなんだ

強大な兄弟

いかにそいつの力が強くても

いかにそいつの体力が有り余っていても

いかにそいつの存在が大きくても

いかにそいつが集まっても

単三電池はハマらない

自然数

数字が並んでいる

列を乱さず綺麗に並んでいる

その数字が減っていく度

旅に出ようと考える

コケティッシュ

そんなに暗がりに集まって何を思うの

あんまり暗くて顔も見えやしない

出てきなよ

そんなところにいたら苔が生えてしまう

苔だって光を浴びなきゃ成長できないだろ

君のために言ってるんじゃない

苔のために言ってるんだ

苔の声がきこえるか

君がこけにした僕の声が


アルバム

シャーベット状のアルバムを

そっとスプーンですくう

その味は甘くて酸っぱくてほんのり苦い

全部食べてしまうのはあまりにもおしい

それでも止まらぬ銀の匙

でも大丈夫

これから何度でも追加されてくる

頭がきんきんするときもあるかもしれない

そんな思い出もこのアルバムの中へ

満月

揺らしながら、かき混ぜるように

こぼさないように、慎重に

溢れ出るこの気持ち

蛇口をひねればそれは簡単で

辺り一面に飛び散り広がる

そこに飛び込んだならば

自然と満たされるであろう

2021年9月22日水曜日

いし

ころころと

ころがるいしは

どこまでも

どこまでいっても

きみはいし

からあげにしてあげようか

それでもきみのいしはかわらない

だからこそきみはいし

いまはいしいさんちにある

がらすのむこうがわ

いくでがんす

ガスバス爆発

ガスを積んだバスってなにさ

おかしいだろ

これは事故じゃない事件だ

誰かに仕組まれたものだ

そこに気付けないようじゃ

まだまだでがんす

 机の上にアイスピックが一つ

おもむろに取り上げて君の頭を一突き

のわあああああああああああああああああああああ

言葉が溢れてくる

空は青い海も青い月も青い赤いトマトをジュースにして塩を振って塩辛にしたいご飯にかけたらそれはケチャップライスでならば卵でとじてオムライスにしたいけど今はお腹が減ってないので軽めに蕎麦とかがいいかなって思ったらお粥がでてきて、それはそれで気分じゃないかなっていうのに出てきたもんだから仕方なく食べてお腹がいっぱいだし布団は気持ちいいからいい夢を見られそうだなんて思ってもみないことを口走ってたら路上にランボルギーニ止まってるしチラッと中みたらオラオラした人が中にいて目を逸らしたしあの子のスカートの中よりも早く目を逸らしたから勢いで電信柱にぶつかるしそしたら工事のおじさんびびって工具落とすし運よく当たらなかったけど、おじさん平謝りでなんだか申し訳ない気持ちになったから明日からヘルメットかぶって登校することにしたよ。そしたらヤンキーの先輩に絡まれてああこういう人が将来ランボルギーニ乗るんだなって思ったから僕は慌てて先輩の靴を舐めて空を仰いだよその時も空が青かったけな。ケツの青いときは何があっても不思議じゃない。だからこそ今があるわけで、そんなこんなで僕を止めてくださいもう止まらないんです。止め方がわかりませんこれは詩なのでしょうか。いつ終わりが来るのでしょうか今終わっていいですか。このあと用事があるんでここらへんにしますね。あ、冷蔵庫に夕飯入ってるんでチンして食べていいですよ。ここまで読んだあなたとはきっと気が合いますね。

塞いだ傷跡

消えない思い出

それも思い出

2021年9月21日火曜日

ぽっぽ

 頭から湯気がでているのは

朝からコーヒー3杯も飲んだからだろうか

止まりそうにないや

今日もレールの上を走るだけの一日

たまには寄り道もいいかもね


とってぃ

 取っ手が外れたよ

今日は僕にとって大切な日

とっても良いことがあるんだ

あ、醤油とって

やっぱり目玉焼きは醤油に限るね

少し踊ってみようかな

それすらも逆手にとってダンス

看取ってね

僕の生き様を

YO!

 いよいよだね

ついにこの日が来たんだよ

さぁ行くよ

いいよいいよ僕は

ここでいいよ

なんでそんなこと言いよるんよ

なんだか異様なんだよ

太陽が二つあるようだよ

いい陽気じゃないか

今日の自分に期待しようよ

タイムラグ

そっちに行くよっていうのに

君はまだこない

この道に行くと決めたのに

まだ歩きださない

この世界はタイムラグに溢れている

決めてから実行されるまで時間差があるのだ

決して焦ってはいけない

焦るとタイムラグを追い越してしまう

少し待ちぼうけるくらいでいいんだ

リラックストレス

 ふっと一息ついて

気が抜けたら体に

気の抜けたコーラ

なぜだか妙に落ち着いて

飾らぬ日々

抜け落ちる前髪

今日も一日が終わる

2021年9月19日日曜日

いじわる

いじわるしないでよ

いーじーもーどがいいの

いじらしくてもいいじゃないか

いまをいじするほうがたいへん

たのむからいじらないで

いじょうがおきたらこまるし

いまいじょうこれいじょうないんだ

たいじされないうちに

いじげんへ

色々

色の無い世界に生まれ

色の無い人々と触れ合い

色の無い日々を過ごしている

色々あったけど、色んなものが見れた

色の無い声色でそう呟くと

色の無い空に虹がかかったように見えた

2021年9月18日土曜日

ラッパッパ

パラリラパラリラ

パラパラチャーハン半ライス付き

味はばらばら

具は豚バラバラ

口の中はパッサパサ

未だに携帯ぱっかぱか

おかげで頭はぱっぱらぱー

ラッパを吹けば

パラリラパラリラ




いつか砂漠の中にある米粒を拾い集めてカレーライスにしたい

ロケットパンチ

もしもこの右腕が

ロケットパンチのごとく発射されるならば

遠く離れた地まで飛ばしてさ

この世界に中指を立ててやるんだ

それくらいでちょうどいい


もしもこの左腕が
 
ロケットパンチのごとく発射されるならば

遠く離れた君の元まで飛ばしてさ

薬指を照らし合わせるんだ

そのくらいでちょうどいい

ひとり

一人でいる時も

独りでいる時も

ひとりにさせてほしい

そう感じる人がもうひとりいて欲しい

なぁ

べろべろばあって

いないいないばあって

人をおもちゃにするなよ

のっぺらぼう

こんなに笑ったり怒ったり

喜怒哀楽の激しい私なのに

人から見たらのっぺらぼうで

これではいけないと

無理して大袈裟に笑ってみせる

すると今度はのっぺらぼうが笑ったていう

そんなことない

目も鼻も口も眉毛もあるのに

どうして見えないのだろうか

これだから人間て生き物は

2021年9月17日金曜日

こねこ

いいねこのこ

このこどこのこ

こねこはこのねこ

ねこここのこね

こねこねこねこ

ねこのここねこ

このこいいねこ

秋山さん

肌寒い空気を口に含んで深呼吸

肺が少し冷えた気がする

これが秋との再開の合図

本屋さん

本棚を横目に
 
通り抜けたらば

本があとから寄ってきて

ひらひらと中身をチラつかせる

衝動に負けた僕はレジに並ぶ

スターライト

薄暗い部屋で

スマホの薄明かりが灯った時

私は輝き始める

天井

寝っ転がってさ

天井を見てっとさ

どんどん迫ってきてさ

終いには挟まってさ

ひらべったくなってさ

ひらひらとさ

空に舞い上がったのさ

まさに天井知らずさ

2021年9月16日木曜日

唐揚げ

かりっもふっじゅわっ

かりふらわーもっふもふ

じゅわっが足りない

受話器を取って連絡だ

かりっもふっじゅわっ

かりんとうならどうかな

かりっとしかしてない

毛布にくるまって

寝小便じゅわっ

今夜は気をつけようね

かりっもふっじゅわっ

素敵な響き

白紙

まるでクレヨンで絵を描いたみたいにぐちゃぐちゃだ

さっきまで真っ白だった頭の中が暗黒を纏って浮かんでいる

少しでも綺麗にしたいと更に上から色を重ねるんだ

重ねた先から赤いクレヨンは黒く染まっていく

どうやらこれまでのようだ

いっそのこと生まれ変わって最初からやり直そう

でも、どうしてだろう

この絵から目が離せないんだ

どんなに漆黒に染まっても愛してしまう

それが自分なんだって気付いたら

また真っ新な白紙に戻ってるんだ

🌸

この花がいい

この花が何故ここにあるのか

どうして咲いているのかわからない

でも、ここで咲いた

この花を見つけたことに

生きる意味があるのさ

涙の海

疲れた体には風呂がいい

肩までしっかり浸かれば

今日の涙は風呂に溶けていく

そうやってしっかり溶けた涙を排水溝へ流したら

いつか海に辿り着くんだ

だから海はしょっぱいんだね

2021年9月15日水曜日

おおたいさん

きりきりからから

遠くの方で音がする

きりきりからから

なんだなんだ

どこから聞こえるんだ

きりきりからから

虫でもいるのか

きりきりからから

辺りを見回してもそれらしきものは無い

きりきりからから

もうやめてくれ

きりきりからから

きりきりからから

きりきり

胃薬飲んだら消えた

さらさら

 砂糖も塩もそう変わらない

どっちもさらさらだ

あの子の髪の毛もさらさらだ

料理ができたらさらさらだ

サラダを作ることはさらさらない

笹の葉さらさら

財布の中身もさらさらだ

さらさらさらさら

零れ落ちる時間

もう戻ってこない

いまさらだ

バッカス

色んな酒を飲んだ

どれが一番好きかを聞かれる

そんなものは決まっておろう

色々なものを見て聞いて体験して

頭の中でカクテルを作り上げる訳だ

これに勝るものなどない

今日も美酒に酔いしれることにしよう

しれっと

しれっと傍にいて

しれっと居なくなる

しれっと戻ってきては

しれっとそこに居る

しれっとしれっとが好きだ

しれっと底がしれますな

充電池

終わってしまった乾電池を充電するように

私の心も充電したい

意味がないことは分かってる

いくら充電しても満たされない

乾電池はそれ用のがあって

そうじゃないのは駄目なんだ

私の心はどっちのやつだ

充電するまで分からない

でも、感じていたい

その刺激を欲しているのだ


カチカチ

カチカチに冷えた冷凍庫で

カチカチになった僕の右腕

その手で今日も釘を打ち続ける

そうやって建てた家に住んで

暖かい家庭を気付くのさ

泣いていたんだろうか

 泣いていたんだろうか

画面越しの君の目

泣いていたんだろうか

スピーカー越しの君の声

泣いていたんだろうか

楽しそうに笑うその声

泣いていたんだろうか

誰にも見えないその心で

泣いていたんだろうか

いつもと変わらぬ君

2021年9月14日火曜日

人気の秘訣

うちはカップラーメンしかやってないんです

店の前に行列を並べた店主が言う

なんでかって

お湯を注いで三分だからね

そんな簡単な話はないよ

かっちり三分待てば出来上がり

それでお終いさ

時間もかからないからすぐ仕事に戻れる

だからうちの店は人気なんだ

あ、これうちの昼飯の話ね

遺伝

 頭を半分、刈り上げて

残った半分で日差しを浴びる

刈りあがった方は木陰になって

小鳥がひと休みしている

そこで出会った二人には

いつしか愛が生まれる

子供はもちろん

ツーブロック

晴天の霹靂

この町に今日も雨が降る

ぽつぽつ

たまに

しんしん

地面が涙の塊で埋め尽くされた頃

僕の心は晴れ渡っている

じゃんぐるくるーず

 人混みを歩くとふと森を感じる

近くに木々が生い茂ってるわけではない

ただその森に身を委ねて

森林浴

濡れた肌に

そっと寄り添う

満足

パンダのパンツはパンパンダ

パンダのパンはパンパンダ

パンダのパンダはパンパンダ

皆揃ってパンパンダ

三つ並んでパンパンダ

パンパンパンパンパンパンダ

今日もお腹がパンパンダ 

危惧るみ

着ぐるみの中は蒸し暑い

気を抜くと意識が跳びそうだ

しかし待てども暮らせども

交代の時間はやってこない

まるで砂漠で置き去りにされたみたいだ

そろそろ限界も近い

どうして僕は待っているんだろう

たまには自分で着ぐるみ脱いじゃおうか

心の在りか

 心に刺さるってなんだろう

そもそも心ってどこにあるんだろう

身体の内側にあるとしたら

そもそも刺さらないじゃないか

とても届きそうにはない

そんなこと言ってたら

耳元で囁かれました

ただ刺せばいいってもんじゃない

どう尖ってどう刺すかだ

ありがとう蚊さん

また来年だね

2021年9月13日月曜日

幸せビンゴ

田んぼにサンゴ

拾ってタンゴ

踊ってマンボ

今日も幸せビンゴ

不意に許してめんご

赤は止まって信号

ふと上見上げて林檎

今日も幸せビンゴ

今日はcurry

人参とんとん

じゃが芋とんとん

玉ねぎしくしく

お肉はたくさんさん

リズムに合わせて

すかさず君からルー

借りが出来ちまったわけだな

地球儀

 回転椅子に座って

ぐるぐる

ぐるぐる

回ってさ

周り見てみたの

そしたら世界が踊り狂って見えたわけよ

2021年9月12日日曜日

オレンジ

 オレンジはいい色だよな

みかんと同じ色だもんな

たくさん食べて手を真っ黄色にして

夕焼けに手をかざせば

空と一体化して

大きなみかんになるもんな

鉄格子

 鉄格子を挟んで君を見る

君は僕をみない

無関心

君が興味あるのは肉だけだ

君が僕を見る時

それは僕を見ているのではなく

肉を見ている

それでもいいさと鉄格子に右手を差し出す

すると君は興味をなくす

もうその顔は見飽きたよ

何度、同じことを思っただろう

今日も鉄格子から離れられない

仮面

 マスクの匂いはため息の匂い

いつか吐き出したため息を

もう一度、吸い込んで

深呼吸

今日も一日が始まる

摩耗

 打ちひしがれた自分を半分にして

その半分からまた半分にして

さらにそれを半分にして

そうやって集まった自分自身たちで

話しあい

殴りあい

貶しあい

殺しあい

そうして残った自分自身たちをより集めて

また一人になったとき

僕の傷は癒えている


でも、少し寂しい

おもいあい

インド象を投げたら

アフリカゾウ投げ返されたよ

おもい愛の物語

次は氷河期でお会いしましょう

2021年9月11日土曜日

金木犀

金木犀の香りは知らないけれど

それが香ると何かが始まることは知っている

2021年9月9日木曜日

車窓

 景色が走っていく

僕を取り残していくかのように

窓にはうつむく僕と

隣に名前も知らない女の子

二人は無表情で窓を見つめる

こっちの世界では何の関係もない二人なのだから

窓の世界でくらいは笑顔でいれたらいいのに

景色は走っていく

この世界を消し去るまで

じゃんけん

触れるもの皆を傷つける刃

折れることの無い硬い意思

優しく包み込んで離れない心

どれになりたくて

どれを選ぶの

2021年9月8日水曜日

純情

スカートがひらり

風が吹いている

見えそうで見えない

風よもっと吹いてくれ

あの子の心までめくりあげてくれ

先頭

 前を歩く人がいる

いつも突然、消える

落とし穴なのか

神隠しなのか

消える時はいつも突然

注意深く前の人をみる

するとまた消える

落とし穴なのか

神隠しなのか

よく分からない

だったら自分で前を歩く

前の人が消えることはなくなった

だって前に人がいないから

案外、気持ちいいものだ

するめ

季節は移ろいゆくものだ

蒸し暑い夏を終えて

肌寒い冬がすぐそこまで来ている

熱されては冷やされて

冷やされては熱されて

繰り返し繰り返し

何度も何度も

同じ日々を過ごしているのに

味が変化する

無くなることはない

最後まで噛み続けよう


2021年9月7日火曜日

ちりつも

山になるよ

幾重にも人が重なって
 
山になるよ

誰かは登れて

誰かは登れない

その思い一つ一つ

積み重なって

山になるよ

2021年9月3日金曜日

右手


まあるい机に

みかんが1つ

僕は君の右手を

君は僕の左手を

待ちわびている

2021年9月2日木曜日


みんながこちらを見ている

白いドレスを身に纏い

美しい花々に囲まれた彼女は

心做しかいつもより幸せそうだ

目を閉じてこっちを見る彼女

ふと笑みがこぼれてしまう

それが彼女との最後の式になった

きらきら

 

窓の外のきらきらを集めて

一か所に固めて固めて

名前を付けたら

芸術家になれるのかな

なんて考える夜は

布団にくるまって

ちっちゃくなって

心のぬくもりを感じていたい


2021年9月1日水曜日

ラクダ旅行

 

ラクダの背に乗って海に出たい

大海原でテレワーク

会社に行って遭難だ

フライパンでプログラミング

回る世界は美しい

きみと踊ってらんでぶー

らくだの上でらんでぶー

山葵

 

山葵の辛さはささくれに似てる

たまにつんと痛みが走る

無くてもいいのかもしれない

でも、そいつらは深みをくれる

なんかここ居てもいいんだって

僕はここにいるんだって

そう言ってくれてる気がするんだ

だから僕はどっちも好きだよ

忘却曲線

 

忘れもしない

あなたの横顔

忘れてしまった

あなたの言葉

忘れたくない

あなたの記憶

忘れようもない

あなたがいたこと

矢のごとく

 

風のように

嵐のように

虱のように

やなこったやだ

真ん中

 少し離れて

ぶつからないように

遅れないように

早歩きしたら転ぶから気を付けて

僕はいつも真ん中

君もいつも真ん中

遠くにいるアイツは何者だ

向こうに行くと何が見えるんだろう

僕はいつも真ん中だ

敗者

 敗者ってなんだよ

どうしてこんなに胸がざわつくんだよ

敗者ってなんだよ

別に本気で勝負したわけじゃない

敗者ってなんだよ

負けたからって死ぬわけでもない

頼むからやめてくれよ

俺を敗者にしないでくれ

そんな目で俺を見ないでくれ

敗者ってなんだよ

俺は支配者になりたいんだよ

逃げる

  息を呑む会場を目の前にしたならば、消え去ることも容易であろう。ピーマンの空洞にいる私をどうか種明かししないでもらいたい。