詩して詩かばね
2021年10月4日月曜日
人形浄瑠璃
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逃げる
息を呑む会場を目の前にしたならば、消え去ることも容易であろう。ピーマンの空洞にいる私をどうか種明かししないでもらいたい。
自問
煮えたぎる溶岩に一雫の涙を垂らす。涙は跡形もなく消え去り、何事も無かったかのように燃え盛る。ならばこの右腕を沈めてくれようか。融解する右腕を見送れば歪んだ景色を元に戻すことができるのではないか。いや、そんなことはない。そんなことはないんだ。
惑
同じ顔で同じ髪型して挙句の果てに布で半分隠してもう誰が誰だか分からないねそうなるともは中身で見分けるしかないんだけど、案外人の中身てそんなに種類ないよね。人の性格なんて片手で数えられるほどしかないと思うわ。じゃあ人ってなにさ。それは動く壁みたいなもんだね障害物にしかならないなんて...
緑と黄いろ。
僕は緑。 私は黄色。 色を付けるなんてずるいぞ。君は黄だ。 黄だけだと、木なのか気なのか分からないわ。 わかった。じゃあ僕も色をつけるね緑色。 それだと、やけに名前が長くなるじゃないの。 「みどり」と「きいろ」同じ三文字でちょうどいいじゃない。 なんか納得いかない。 たしかに...
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