2021年8月30日月曜日

グラタンサングラス


 お腹がすいたな。

今日は何を食べようか。

そんな夕方のひと時。

私は迷ったらこれにする。

母親も迷ったらこれにしていた。

そんな今日の夕飯はそう。

グラタンサングラス

手軽に簡単で容易である。

忙しい主婦や、一人暮らしの味方。

最近では、コンビニでも取り扱っているという。

大衆の目をもろともせず、世間を味方につけるその偉業。

そうそれが。

グラタンサングラス

巷では高級レストランもメインディッシュとして出すこともあるらしい。

でもやはり私は馴染みのある手作りのものがいい。

材料はどこの家にでも必ずある。

買いだめする主婦が、そろそろ買い出しに行かなければならない。

そんなときにでも必ずある。

だからこそ救世主なのである。

たとえばこれを戦地にもっていったとする。

兵士達は食糧に困ることはなくなるだろう。

味に悩まずに済むことになるだろう。

極めつけは宇宙だ。

無重力でも最高だ。

宙返りしながら食べるこれはまさに天井知らず。

グラタンサングラス

そろそろ腹の虫がおさまらなくなってきた。

さっきまで穏やかにクラッシックを奏でていたのに、今と来たらヘビーメタルをかき鳴らしている。

普段、音楽をあまり嗜まない私でもこのリズムには乗らざるを得ない。

腹の虫の観客が沸いている。

まずはお湯を沸かそう。

若さゆえに、お湯はフライパンで沸かすのだ。

グラタンサングラス

フライパンで沸かしたお湯はヤカンで沸かすお湯よりもどこか不味い。

これも若さゆえのことだろう。

さて、お湯が沸いたところで準備していおいたマグカップに一注ぎ。

コーヒーを嗜むのだ。

気のせいかヘビーメタルもロックにかわった気がする。

人生はロックでありたい。

ロックでありたいと願いながら平坦な道を歩く。

それが人生というものなのかもしれない。

あるいは既にロックなのだが、当たり前すぎて平坦に見えているのかもしれない。

他人の人生を色眼鏡で見ているのだ。

色眼鏡・・・サングラス

!?

他人の日差しは眩しいか?

輝いて見えるのか?

グラタンサングラス

ではなんでそいつもサングラスをかけているのだ。

向こうが眩しいならそいつはサングラスをかけなくてもいいじゃないか。

でも、たしかにかけている。

サングラスをかけてこっちを見ている。

そのサングラスはどこで買ったんだ。

案外、似合っているじゃないか。

こんど貸してほしいな。

グラタンサングラス

この言葉に意味はない。

しかし、その言葉に意味を持たせようとする

それが意味なのかもしれない。

ちなみに今日の夕飯はカレーライス

もちろんレトルトだ。

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逃げる

  息を呑む会場を目の前にしたならば、消え去ることも容易であろう。ピーマンの空洞にいる私をどうか種明かししないでもらいたい。